主人公の男の子の学校は、もうすぐ運動会です。
走るのが遅い男の子は、お父さんと一緒に練習しますが、遅いままです。
そんなとき、おじいちゃんが遊びに来ました。
おじいちゃんはうさぎの絵が描かれているピンクのティーシャツの裾を、ズボンの中に入れています。
男の子は、かっこわるいと思っています。
早く走るコツを聞いてみたけれど、おじいちゃんは、
「右足を前に出したら、次は左足を前に出す。それを誰よりも早くする」
と言っただけ。
男の子は、がっかりします。
でも、このおじいちゃん、実はすごいのです。
なにがすごいって……。
人を、見た目や雰囲気で侮ってはいけません。
どの人にも、誰にも負けない特技や特徴があるのだから。
そう教えてもらった気がします。