みにくいあひるの子、私も子供の頃好きではなかった。見た目で人を判断してはいけないと幼心に思っていたから。
では、みにくい子供が産まれても誰もいじめなかったらどうなるのか。読む前からとても興味深いものがありました。
キレイなお母さんネコから生まれた姉妹はみなキレイで、それぞれ特技もある。けれど、本当はライオンの自分は見た目も違うし、何のとりえもない。それでも誰一人悪くいうものはなく、みんなに優しくされて嬉しい気持ちと、その優しさが心苦しく感じたり、本当の家族ではないんじゃないかと不安になる気持ちがヒシヒシと伝わってきました。
一度家族から離れて、ライオンの群れに入ってみることによって、家族のありがたさを再認識するフユ。もう一度家族に戻りたいと願い再び群れを離れることに。その葛藤に心苦しくなりました。
フユのために心を鬼にして追い出したこと、それでも家族みんながフユを気にかけ待っていてくれたことに家族愛を感じました。
見た目は違うけれど、それぞれがとても優しい気持ちを持っている、よく似た家族だと思います。
フユのニコニコ笑った顔に癒され幸せな気持ちになりました。