数字を題材にした作品、しかも、乙武洋匡さんが翻訳されたということで、
迷わず手に取りました。
主人公はブルー。
なんと青丸の造形です。
友だちは、イエロー、グリーン、パープル、オレンジ。
みんな個性的な丸の造形なのです。
でも不思議、ほら、もうそこには、子どもたちの姿が立ち上ってくるようです。
そして、いじめっ子のレッド登場。
え?
実はいじめの関係性を描いた作品なのですね。
いじめっ子、いじめられっ子、傍観者、それぞれの立ち位置がよくわかります。
そこに突如、「1」が登場し、いじめに屈しない姿を披露します。
その姿に感化された傍観者イエローやグリーン、パープル、オレンジが
勇気を出して追随する姿は共感できそうですね。
もちろん、ブルーやレッドも変化を起こします。
カラフルな造形だけに、悲惨さや陰湿さはありません。
教員の経験もおありの乙武洋匡さんが、渾身の思いを込めて邦訳してくれただけに、
文章も生き生きしているように感じました。
ぜひ、子どもたちに届けたい作品だと思いました。