海と空と星と…スケールの大きさを感じさせる絵本です。
ラッコのロッコはいたずらっこ。寝ているおじいさんをワカメでぐるぐるまきにしたり、母さんにだっこされている赤ちゃんの足をひっぱたり。そんなロッコに母さんは「いたずらばかりしていたら、天の大男につかまえられて、スープにされてしまうよ」と注意しますが、ロッコはもうどこかに逃げてしまっています。
また次の日、遅くまで起きていたロッコにおじいさんは、おなべの形に並んだ星を指差して、「大男はあのなべでカニのスープを煮るんだよ。夜遅くまで起きている子は、大男に連れて行かれるよ」と教えます。
でもある日、カモメに朝ごはんをとられてしまった友達のレッコをなぐさめるため、仲間から離れて遠い海までウニを取りに言ったロッコは、レッコと共に、とうとう大男につかまえられてしまいます。
このままでは、カニと一緒におなべでスープにされてしまう!そう思ったロッコがとった、勇気ある行動に注目です。
全体を通じて穏やかで温かみのある文章と、長 新太さんのダイナミックな絵がとても合っています。お話しもスケールが大きいです。大型絵本も出されているようなので、集団でのお話し会などにもとてもいいと思いますよ。