ルイージは、毎週、国境を越えてバイオリンを習いに行きます。バスで国境を超える、それも日常的に、というのは、日本人にはなじみのないことで、驚きました。ほんとに こんなことがあるのかな?
国境を超える際に、警備の兵隊さんによる見回りがあるのですが、権威を笠に着たいじわるな兵隊さんがでてきます。なんて嫌なヤツでしょう。そのいじわるな兵隊さんをバイオリンの先生が、知恵と工夫を凝らしたレッスン?で懲らしめてくれるのです。おまけに そのおかげで、バスに乗っていた密輸人が発覚します!
毎週、お弁当のサンドイッチやデザートのケーキをぐちゃぐちゃにされて、被害を被っていたルイージと タリアティーニ先生、そして、同じく嫌な気持ちで そのことを見ていた読者の私たちは痛快な気分に!
子どもたちが、絵本から字の多いおはなしに、読むものが変わっていく時、こんな楽しい幼年童話にたくさん出会ってほしいなと思います。