息子が図書館から借りてきた本なんですが
“おすのつぼ”と言うところがなんだろうと思って
読みたくなり、読んでみました。おすのつぼというのは
ビールの材料のホップを乾かすための乾燥所のことだろうと
言うことで、それが、お酢を作るのに使われた石のつぼと
良く似ていたので“おすのつぼ”と呼ばれるようになったのだろう。
と、添え書きされていました。
どこかで聞いた事のあるパターンのお話しですが、
貧しくても満足してくらしていたおばあさんが、
小さな魚を助けた事から、実は湖の王であったその魚に
望みは何でもかなえてくれると言われる。
昔話にありがちな3つの望み的な話しは良く聞くけど
何でも叶う!ってところは、息子も惹かれたようですが
私もおばあさんと同じような立場になったら何を頼もうか?と
考えるだけでワクワクしました。
また、息子も長いお話しにもかかわらず、
リアリティーがあふれるおはなしが、ありがちなお話しだな〜
って感じることなく一気に読むことができたようです。
遠慮がちなおばあさんの様子にも共感できるし、
そのおばあさんがだんだん欲深くなっていく様子にも共感できる。
ゆめのような、ゆめでないような微妙なところが
とてもおもしろかったです。
そして、脇役のおばあさんが飼ってる猫のモルトが
いろいろなものが変化してもながされないぞ!といった
表情を浮かべたり、態度をとるところも、お話しを盛り上げる
スパイスの一つになってていい雰囲気を出してました。