二人暮しのおじいさんとおばあさん、寂しいので猫を一匹飼うことになりました。そこでおじいさんは飼う猫を探しに出かけるのですが、出会う猫、出会う猫全てがかわいらしく、全て拾って帰ってきます。その数増えに増えまくってとうとう一兆匹に!なにせ帰る道々、猫達が湖の水を飲み干してしまったり、原っぱの草を全て食べ尽くすぐらいなのですから!結局全てが飼えないと言うことで猫達に飼う一匹を決めさせるのですが・・・(ここがちょっと子供に読ませるには親としてはあまり・・・なにせ共食いですからね)。最後に残ったのは無欲で弱弱しい子猫一匹で、この猫をおじいさんたちは飼うことにするのでした。絵は白黒なのですが、それが空間いっぱい、無限に広がっていくような絵で不思議な感覚に陥る本です。絵もとてもきれいです。ただ内容的に、欲や争いの醜さを説くものであるにせよちょっと共食いとは・・・子供には厳しいのでは?と思ったのでした。しかし、子供のほうはあまり気にとめていないようで、画面いっぱいの猫に「すごい!いっぱいの猫だ!」とそちらのほうに気がいっているようでした。