世代によってさまざまな作者の面を感じることができる
絵本だと思います。
子どもたちは絵本なので絵をみて、力強さを感じるでしょう。
「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ!」
道がみえなくなったとき、迷ったとき、
この詩を読むときっと、文末に「!」がみえてきて、
応援歌のように感じるでしょう。まよったとき、先に
明るい光ががみえてくるようです。
また大人は、あとがきをよむことで、遺作であること
また、メモ書きであったこと。法華経の精神といったものを知り、
彼がそのときに感じた思いをめぐり、作り出した詩であることなど
宮沢賢治がその詩を作った時、そのときの気持ちが今になって
あざやかに感じつながると思いました。
力強い絵と大きな文字は私たちに色々な気持ちを
感じさせてくれます。
雨ニモマケズは絵本として数多くでているとは
思います。ですが、この絵本は全てがシンプルであるがゆえに
この詩の思いが鮮明に伝わる絵本だと思いました。