寂しがりやの鬼の悲しさや
胸のうずきが、痛く伝わってくるような絵本だ。
何とかして人間と一緒に暮らせないかと、
恐がって、近づこうともしない人間に、
一生懸命に呼びかける鬼のひたむきさが健気だ。
寂しくて仕方ない鬼が、
友達を探し求める必死な思いに、胸が熱くなる。
読んだ後に、ずしんと心に残る思いなんだろう!!
同じ人間としての恐さ・やるせなさと共に、
「誰か友達になってあげて!わかってあげて!」
と願いにも似た感情が沸いてくる。
子どもにも、大人にも読んでほしい一冊だ。
ただひとつ困るのは、強烈な読後感かな・・・。
我が家では、
「好きだけど気持ちのやり場に困る一冊」になっている。