兄は弟を想いながら、弟は兄を想いながら、稲たばを届けます。
相手を気遣いながら、双方とも黙って置いていくので、へらない稲たば…。
文を書いた李錦玉さん、絵を描いた朴民宜さんはともに、在日2世。
この絵本は自由に行き来するのがままならない、
でも本当は互いのことがとても気になっている…そんな
朝鮮半島の状況と重ね合わせて読むこともできます。
この絵本のエッセンスを吸収した子が、朝鮮のものがたりとして
こんなお話があったなあ…と、のちに思いだした時に
この物語の真髄に気づくかも…。
この二人のコンビでは、他にも『さんねん峠』という絵本があります。
小学校3年生の教科書にも載っています。