その人はあの日、ピナをおいていなくなってしまいました。
なぜなのか分からないピナに、仲間たちは言います。
「ピナの大切なひとは、 お星さまになったんだって」
「とおくから きみのことを みまもっているんだって」
「だから、 げんきをだして」
仲間の言葉をそのまま受け止めたピナは、お星さまを探す旅に出ました。
次のページを開くたびに、きれいな色彩が目に飛び込んできます。
その色彩の中、ピナは大切なその人を探して回ります。
最初に探したのは海の底でしたが、高度は次第にあがってゆき、本物のお星さまに近づいていきます。
その行程が大切な人の死を受け入れる作業の一つのようで、胸に迫るものがあります。
小さなお子さんには少し難しいかもしれないけれど、ピナと同じような立場になったとき、なぐさめの一冊になるかもしれないと思いました。