真冬の寒い時期、きつねの親子は、穴で丸くなり寒さをしのいでいた。子ぎつねは、おなかがすいたと言う。母ぎつねは、寒い中食べ物を探しに行くが、何も見つからない。そのうちに、かねとたいこの音が聞こえてきた。「のせぎょう」をいうお祭りの音だっだ。冬の寒い間、きつねがにわとりをとらないように人間が、お稲荷様におそなえものをするお祭りだ。母ぎつねは、そのお供えものを持っていき子ぎつねに食べさせる。ほっとした、母ぎつねと子きつねは、もうそこまで来ている春を思いながら、寝てしまう。
子を思う母の気持ちと、母の愛情を素直に受け入れる子の純粋さ、そして、自然と共存していた人間の暮らしを感じられるよい絵本です。
読んだ後、自分の子供が愛おしく感じられました。
また、柔らかくて、素朴なタッチで描かれた絵も、ストーリーをより深いものにしている。