六軒の、古ぼけた赤茶色の煉瓦長屋に暮らす老いた住人たちの為人が、壁に飾られた絵や写真に投影される;正装のアデレード、チェゲバラのウィリアム、料理写真のアダ、金魚のエマ、水兵のハリー、工具ウォールのアーネスト、後背のケチケチと前無表情のケチ婆さんと。異なる人と暮らしなのに、同じ赤茶色に染まっている。
ところがどうだ、一枚のトトカルチョ当選が色:夫々の個性を炙り出す。キーピングの創作力の凄さだろう。六軒長屋がアート長屋に変わり、個人の躍動感が実に楽しげに踊りだす。
色力の素晴らしさ。
伝えてくれたキーピング画伯に、感謝。