もちろん私はギンズバーグに出会ったことはない。だが、この絵本を初めて読んだ日の衝撃と感動は忘れないだろう。
志を持ち、勉強に打ち込んだ女性の理想像がここにある。
私の手元に、今この絵本はある。これから先、辛いことや悲しいことがあったとしても、ギンズバーグのこの絵本は、きっと私の心の支えになってくれるだろう。
大学へ行きたくても行けなかったルースの母が、モップを持ちながら本を読んでいる場面がある。授乳中、私も本が読めず、台所に本を置いて、隙間時間に本を読んでいたことがある。それほどに、勉学を渇望する女性は、一定数いる。
この絵本を読むと、こう言いたくなる。「女性が差別され、活躍の道を閉ざされている時代は、不幸な時代である。目標と志を高く持ち、ルースに続こう!」と。
自分の心に壁を設けるのはもうやめよう。子どもたちに幸せな未来を手渡すために、私もがんばろう。