川端氏は落語絵本のイメージが強かったのですが、
こんな作品もあったのかと改めてじっくり読みました。
「あほざる」「ばかざる」と呼ばれていじめられていた若者が、
みんなの役にたちたいと神さまに願い、
噴火から村を救って山になってしまったという話。
その「申の山」をいつも見て生活し、
後悔を抱えて語り継いでいるからこそ、
村人は旅人にも実に親切でやさしいのですね。
そこがわからないと「残酷な話」だけで終わってしまうかもしれませんが、
しっかり聞ける子にはいいと思いました。
5年生のクラスで読みました。
楽しい話ではありませんが、静かに聞いてくれました。