安野光雅さんらしい、ペインティングライブのような作品です。
中表紙からは、サンタクロースの袋の中をのぞく子どもたちの様子が描かれますが、
実は後付けのようですね。
描きかけの絵がだんだん仕上がっていく様子を見せ、
表題の設定を思いついたそうです。
あちこちに描かれた、てんでばらばらの絵たちが、
仕上がっていくにつれて、サブストーリーが立ち上がり、にぎやかです。
そして、謎のメッセージ、「あかちゃんが、ほしいのです」が
もとあった絵を押しのけ、意味深です。
たしかに、赤ちゃんが出現していますが。
いろいろな解釈ができそうです。
幼稚園児くらいから、絵で楽しんでほしいと思います。