主人公の小5男子、ルカの一人称で綴られた作品です。
自宅で両親が本部屋と名付けた部屋。
そこで、カバーの付いた本に出会ったルカは、
その古典をこっそり読み進めていくのですね。
いづれも、私が子どもの頃愛読した作品。
それだけに、現代っ子の、しかも男子が読むというシチュエーションにびっくり。
でも、そもそも、作者がこんなにも読み込んでいるのですから。
そう、読書って、物語の登場人物たちと対峙することだということがわかります。
思春期に差し掛かったルカの気持ち、友だちとの距離感、
そして、親の気持ちも分かるだけに、ただただ感服しました。
訳者の違いにも言及していて、これも醍醐味。
実は私も、原書を入手したほどですから。
うん、意外に古典も素敵だって、体感してもらえると思います。
ちょっとした読書入門としても、ぜひ。