農場で動物の世話をしている少女に、動物たちがイースターの贈り物をあげるお話。
2019年刊行。原書:1936年:アメリカ。
日本ではなじみの薄いイースター(キリスト教の復活祭)についての解説付き。
大事にしてもらっているから恩返しをしたい気持ちを、どうやって表現しようか?とあれこれ話し合う様子が面白い。
それぞれ意見が違うし、できることややりたいことも違う。そんな個性的な動物たちが、全員参加でひとつのことをなしえていくのだが、当然、意見が対立したり、仲のあまり良くない者同士が協力し合う難しさを体験する。
単に贈り物をする話というよりも、一つのプロジェクトを成功させるコツのようなものが盛り込まれているように感じられた。
子どもの時に読んだら、単純に楽しいお話だと思っただけかもしれない。大人になってからの自分の視点にびっくり。
もんくばっかり言って何もしないような人とか、出しゃばりすぎていろいろやらかす人とか、適当に周りに意見を合わせる人とか、与えられた実務をただただ忠実にこなす人とか…
自分の周りの人に該当する人がいたりして、面白かった。
動物たちは大人の対応ができている。
私も見習って、対立しない解決法を実践していこうと思った。