1970年のコールデコット賞受賞作品。
ウィリアム・スタイグは、シュレックの原作者です。
お話は、ロバの子シルベスターが、願いのかなう魔法の小石を手に入れたところから始まります。
ところが、腹をすかせたライオンが現われたときに、シルベスターはたまげて、「ぼくはいわになりたい」と岩になってしまったのです。
元に戻れる方法は、誰かが魔法の小石を見つけ、となりの岩よ、ロバになれ、と言ってくれることだけです。
この設定って、どう見ても元に戻れないはずです。
息子ともども、予測のつかない展開に期待が膨らみ、一気に読んだ感じです。
家族愛について、大いに考えさせられる絵本です。
普段のさりげない毎日こそが、幸せだと言えるのだと再認識させられた気がします。
文章が長くテンポ感がないので、読みにくい感じがしますが、そこは話の展開の素晴らしさが十分にカバーしてくれると思います。
絵も素朴で素敵ですので、年長くらいから楽しめます。