ベトナム戦争に太平洋戦争を重ね合わせて、戦火に振り回された子どもたちを描いています。
言葉は、いわさきさんの詩であり独白です。
文章以上に絵の中で子どもたちの目が語っています。
そこにいわさきさんの痛烈な思いを感じます。
最初と最後の絵にだけほんのりとした赤があります。
あとは、デッサン調のモノクローム。
飾り気のない絵の中で、子どもたちの哀しそうな瞳。
これは、伝えなければいけない絵本だと思いました。
子どもたちは、ベトナム戦争を知りません。
平成児童にとって、太平洋戦争も大昔のことになってしまいました。
それでも、子どもたちの哀しい目が、息子に戦争の悲惨さを伝えてくれたようです。