石、枝、葉っぱ・・・子どもは色々なものと心が通じちゃうんですよね。
息子もよく連れて帰ってきます。
一緒に砂もザラザラ入っていて、もうやめて、と言いたくなりますが、
本当は大切にしてあげたい感性。
石を見て「寒そう」「ひとりぼっちでかわいそう」と心配し、
お風呂に入れてあげるアストンの優しさに心がじんわり暖まります。
そんな彼の気持ちに寄り添った両親の関わりが素敵。
私にもできるかしら?
大胆な構図と深みのある色合いの絵にも惹きこまれました。
大きな目が愛くるしい、毛並みが独特な質感の犬のアストンとその家族、
薄暗い夕暮れや雪の中にぼうっと浮かび上がる街灯
キラキラ輝く氷や霜
春の海の柔らかな光・・・
どのページも見入ってしまいます。
最初、息子は暗めの表紙が怖かったそうですが
(石が動き出しそう、と思ったとか)
読み始めると、アストンに共感したようでニコニコ。
ラストのオチにはニ黙ってニヤッ、という感じでした。
道端で宝物を見つける園児さんへの読み聞かせに、
彼らを見守る大人の方におすすめです。
冬の陽だまりのような味わいが、今の季節にぴったりです。