江戸時代のキリスト教禁止により、たくさんのキリシタンが迫害を受けてきた。長崎県の民話として、語り継がれているのを赤羽さんの絵で、なんともいえぬ昔話になっています。
マリアさまの絵姿を刻んだきんつばの刀をさしていたじへいを、ながさきのひとは「きんつばじへい」と呼んだ。教会にお祈りをささげて、小さい子やお年寄りを大事にしたので親しまれていた。
ある日、幕府がキリスト教を禁止しようと教会をこわし宣教師をとらえられ、じへいは山にこもり修行をしていた。その時、夢にマリア様が現れて、おつげをするのです。そして、きんつばじへいは長崎の人たちを助けるのでありました。
力ではなく、信仰の力で助けるじへいが、他の民話にはない独特の雰囲気をかもし出していました。