ヘビは疎まれることもあるけれど、崇められることもあるという、神秘的な生き物なのかも知れません。
子どものいない老夫婦のもとで、わが子のように育てられたヘビのおふじは、大好きなお餅をたらふく食べてぐんぐん大きくなりました。
子どもたちには人気者のおふじでしたが、大人たちからは忌み嫌われてしまいます。
山に捨てられることになったおふじでしたが、その後の展開が見事です。
おふじはあくまで人に寄り添う蛇だったのですね。
人を助け、病に臥せるお爺さんに恩返しをするおふじでしたが、おじいさんが元気になった姿が描かれていないのが、ちょっと残念ではあります。
美しい美談でまとめられたお話の解説に、巳年生まれの人の性格が書かれていました。
当たっているかどうか、ちょっと興味があります。
このお話自体は創作民話だそうですが、「蛇婿入り」、「蛇息子」、「蛇女房」など、地方にヘビに関わる民話があることも知りました。