小学4年生の遠足で息子は船頭平閘門というところへ行き、治水の勉強をしてきました。
同じ作者で『千本松原』というのがあり、尾張西部の治水工事について描かれた児童書、その作者がこの『あほろくの川だいこ』と同じだということを教えていただく機会がありました。
あとがきに、美濃の国は当時治水の関係で徳川幕府の親藩である隣国の尾張にとても気をつかっていたということ。
そのくだりは、息子も勉強したようで知ってると言っていました。
あほろくの自己犠牲が悲しいこの話の背景にあるものを思うととても切なくなります。
また、あほろくは今でいう記憶喪失のようで、よそから来たあほろくが命じられた仕事というのが、弱者であるがゆえに与えられた仕事と思うと、またその点も悲しいものがあります。
雨と地震など自然災害が多い日本であるがゆえの話でもあるような気がしました。
自然の前では人間は無力であるとも思います。