新・講談社の絵本シリーズの一冊。
言わずと知れた、あの一休さんにまつわる楽しいとんちのエピソードをいくつも盛り込んでいて、とても面白いです。
私の子供の頃は、テレビのアニメ番組で、一休さんのとんちをたくさん知ることができました。そんな私には、なんだかとても懐かしい感じがしました。
この絵本の絵は、宮尾しげをさんという画家さんが、描いています。
このシリーズは、有名な日本画家さんが、描いていてどの本も秀作ですが、その中では、かなりかわいらしい作風で、子供には馴染みやすいかも知れません。
ちょっと長い絵本なのですが、とんちの一つ一つが笑えるので、あっという間に感じます。
一休さんのとんちは、生きていく上の知恵のようなものを感じたり、身分の高い人、お金持ちの人にも、決して媚びへつらったり、動じたりすることのない、真のしっかりとした精神や、反骨精神を感じます。
いつの時代にも人々に憧れの存在として親しまれている一休さんを通して、とんち話の面白さに目覚めてもらえたら嬉しいばかりです。