昔話の匂いがプンプンする絵本です。
梶山俊夫さんは、現代における昔話の最高の作家の一人ではないでしょうか。
「むかし あったてや」で始まる、きつねとかわうその知恵比べのお話。最初の一文で、もうその世界に引き込まれてしまいます。
『しっぽのつり』という題名の方が、親しまれているかもしれません。
かわうそをだまして、自分だけ得をしようとしたきつねが、最後には、まんまとかわうその計略に乗せられてしまい、とうとう尻尾をなくしてしまいます。
ずるがしこい者は、結局最後に痛い目を見るのだという教訓があって、読んでいる方はスカッとします。
7年前に、娘が幼稚園でもらってきた本ですが、当時は方言に馴染めず、何度も読んでと持ってくる本にはなりませんでした。
でも、この方言が味があっていいんですけれどねぇ。