人生を100年だとして、1年刻みでその時の自分を描いた壮大な「絵本」です。
ストーリー性というよりも、その時その時の断片から様々に想像させられ、その年の自分を考えさせられる絵本です。
人生の中盤で描かれた絵本のようですから、生まれてその年に至るまで、過去の煌めきと夢のようなものが、ある意味幻想的に描かれています。
結婚と出産という、ひとりから家族形成時期になると、現実感と具体性が読み取れます。
そしてそこから先は予見という世界で、概念的であったり抽象的であったりして、充実感と不安感も感じました。
自分の年齢からすると、還暦を超えたあたりから、ちょっと辛さを感じました。
72歳で別れがあって、74歳で人生最高のパートナーと出会うという、リセット感と老いとの共存が怖くもあります。
人それぞれの人生ですから、読み取りは自由です。
前向きに受け取ることも必要ですね。