人間と馬との絆を描いた絵本です。
子馬だった白馬を拾ってきて、大事に育ててきたスーホ。
白馬もそのスーホの心に報いるように、素晴らしい馬に育ちます。
しかし、傲慢なとのさまの手によってスーホと白馬は引き裂かれ、やっとの思いでスーホの元に戻るけれども死んでしまう。
やがて夢に出て来た白馬は、自分の体で楽器を作ってくれ。そうしたらずっとそばにいられると・・・。
読んでいて、涙が溢れそうになるお話です。
自分が同じ立場になった時、愛する存在の骨や筋で楽器が作れるかと言われればさすがに無理でしょうが、それは文化の違い。
その体の一部をずっとそばに置いておきたい、その奏でる音を聞きたいというスーホの想いは痛いほど理解できます。
この本で馬頭琴という楽器に興味を持ち、動画で音を聞いてみましたが、とても美しい音色を奏でる楽器でした。
哀しくも美しいお話です。