よく知っているもの(「ジャックとマメの木」「三びきの子ブタ」など)から、どこかで聞いたことがあるような気がするようなもの(「ものぐさジャック」「イグサのかさ」など)まで30編のお話が入った童話集です。
さすがおとぎ話の宝庫の国のお話なので、どれもこれもちょっと怖くて、ナンセンスの要素がいっぱいで、面白いものばかりです。
謎かけや言葉遊びや繰り返しの面白さもたっぷり味わうことができますし、ちょっとありえないと感じてしまうような、馬鹿馬鹿しい設定や状況の中に、庶民の知恵とか笑いがたくさん詰まっているような気がします。
ストーリーテリングのテキストとして使っている人もいるように、文章はとてもテンポが良く、リズミカルです。
字が小さめで、挿絵も少ないので、子どもが自分で読むよりも、読み聞かせ向きです。
お子さんの寝る時の読み聞かせにぴったりのお話集です。