シロナガスクジラより 大きいものって いるの?」 あさやんさんの声

シロナガスクジラより 大きいものって いるの? 作・絵:ロバート・E・ウェルズ
訳:せな あいこ
出版社:評論社 評論社の特集ページがあります!
税込価格:\1,540
発行日:1999年04月
ISBN:9784566006539
評価スコア 4.75
評価ランキング 802
みんなの声 総数 58
  • この絵本のレビューを書く
  • 大小の概念

    数や大きさの大小の概念というのは、すべての物事を考える基礎になると思うのですが、学校で習う算数では、意外にそこのところがおろそかなまま、公式的なものに突入していきますよね。算数セットという「数や形や大きさ」を体感できる優れた道具がありながら、ほとんど使われることなく、子ども達が、教科書という平面で、疑問を積み残したまま、年を重ねていくのはもったいないなあ、と感じています。
    しかし、平面でありながら、この絵本は、魅力的な表現で、大小の概念を展開していきます。ゾウやライオンや馬といった、子どもにとってわかりやすい「大きなもの」が、1ページ目から、既に小さい(笑)。そして次々と、大きなものが小さくなっていくわけなのですが、その小さくなる描き方が可愛らしくユーモラスで、エベレストが地球のヒゲになっている絵なんて、もう、とっても好きです。
    「たいようサイズのオレンジ100こ、あつあつのおいしさ」なんていう表現もツボ。限られた絵本の枠の中に、アイディアいっぱいです。だから、少し大きい子が、題名を聞いた途端に、宇宙という回答を用意してしまったとしても、この本は、次は何が出てくるのか、どんなふうなのかという興味をそらしません。

    人間は、自分より小さいもの弱いものを認識することで(あの人より私の方がましだわ、みたいな)プライドを保つというような格言を、どこかで聞いたことがありますが、それでは、思い上がりの愚かな未来になってしまうでしょう。自らを卑下したり、矮小化するということではなく、「・・・より大きいもの」は、無限であり未知なのだと、心を広げていくことが、人間を豊かにし、地球を円やかにし、宇宙の未来を明るくするのだろうなあ、と思いました。

    投稿日:2007/09/07

    参考になりました
    感謝
    3

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

さらに「シロナガスクジラより 大きいものって いるの?」のみんなの声を見る

「シロナガスクジラより 大きいものって いるの?」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

しろくまちゃんのほっとけーき / もこ もこもこ / ぐりとぐら / おおきなかぶ ロシアの昔話 / きんぎょがにげた / がたん ごとん がたん ごとん / いないいないばあ / おつきさまこんばんは / じゃあじゃあびりびり / ねないこ だれだ

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ



絵本ナビがこの冬イチオシ! 『一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション』レビュー大募集

みんなの声(58人)

絵本の評価(4.75)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット