「あらしのよるに」から一巻ずつ、文も絵も丁寧に味わった本です。
まとめて読んでしまうのがもったいない気がして。
とうとう完結編まできてしまい、半ば予想してはいても、でもでも・・・7巻目を待ってしまいます。
息子はまだ、悲しく厳しい現実を 絵本の中で見る事に絶えられない、という感じで 言葉すくない感想でした。(結構、ショックだったみたい。遠い昔、私自身が 新美南吉「ごんぎつね」で感じた やりばのない悲しみに似ている?かも)
「かわいそう、悲しい」だけで済む年齢のお子さんはともかく、幼児から少年少女への移行時の ナイーブな年頃には、時期を見計らったほうがよいかも、それほど内容が濃く重い本だとおもいます。
お子さんの感受性などをかんがえた上で、一度は 読んでほしいと思います。
そして 大人たちに感じてもらいたいと思います。種族を超えた厚くやさしい思いやり、そして、どういうときにしあわせを感じるのか。「・・・どっちになっても、おいらたち、もう二どと おしゃべりも出来なくなっちまう。そのことがつらいんす・・・」とガブは涙をみせる。
メイが見た 朝日に輝く緑色のくさはらが、悲しいほどまぶしい。