これはまさしくコロナ禍を描いた作品だと思いました。
「怪物」はもちろん、コロナウィルス。彼らのせいで、子供たちは何日も家の中に閉じ込められます。
でも、子どもたちはその強力な想像力を使って、怪物たちをやっつけたりしません。元居た場所に帰りなさいね、とお手伝いしてあげる。そんなところに、この作者の願いが込められているのだと感じました。
侵略者を、自分の手でなかったことにするのではなく、怪物たちもそれぞれの世界で存在するものなのだと。そういうものだ、と。
それを受け入れるには、強靭な空想力や創造力が必要なのだと、訴えかけているように感じました。
子供たちにも聞かせたい一冊。