子どものためというよりも、市民ランナーを勇気づける絵本かもしれません。
走歴40年になる私も、おそらく100歳まで元気でいられるかということ以上に、走り続けている自分が想像できません。
それ以上に驚きなのは、ファウジャ・シンさんは生来体が弱くて、5歳になるまで歩くことすらできなかったこと、15歳になってやっと1キロ半を歩き通すことができたという、ひ弱すぎるエピソードです。
ただ、目標に向かって努力を続けるということの積み重ねが、強靭な体と精神を育ててのでしょう。
80歳を過ぎて走り始めたファウジャは、89歳でフルマラソン完走、101歳でマラソン競技引退という、信じられないマラソン人生を続けます。90歳を過ぎてベストタイム5時間40分は驚異です。
巻頭に本人の挨拶、金哲彦さんが解説を書いている、まさにランナー向け絵本です。