長男が「何か読んで」と言うので、「これはどう?」と見せたところ、「スズキコージはなんか恐ろしいからいやだ」と却下されました。
というわけで、我が家では読む前に日の目を見なかった本ですが、私としては、とってもお薦めしたい一冊です。
異国の感じが出ていて、一年中くつしたを編んでいるおばあさんの存在も、決して奇怪ではなく、ちょっと偏屈な人なのねと容認してしまいます。
お話もだんだんおばあさんの心がほぐれていく様子がよくわかり、とても気持ちの良い読後感が残ります。
作者のおそのえけいこさんは、私が小さい頃よく眺めていた刺繍の本にデザインを載せていた方で、とても馴染みの深い名前だったので、絵本の世界での再会に驚きました。
もしかしたら、くつしたばかり編んでいるおばあさんは、手芸の世界のどこかにいた人なのかもしれませんね。