文章のない文字どおりの絵本で、この作品は絵だけの絵本といて良く知られています。
ストーリーはとてもシンプル。
雨が降ってきたので、女の子がパパに傘を届けに駅までお迎えにいくというシチュエーションで、この設定は昔よくあった記憶があります。
TVCMにもあったような気がします。
今だとパパはビニール傘を買って帰るのが、当たり前になってしまい、こうした風景が少なくなっているので寂しい思いがしました。
駅までの道のりが長いので、おそらく何も言わなくても子供らは、この女の子の不安が気持ちを感じてくれることではないでしょうか?
そして、パパと会えたときの安堵の表情は最高です。
一番の特徴は、何といっても、この絵がモノクロであって女の子の傘だけが赤いという色使い。
女の子の心の内面を描いているようで、引き込まれてしまうことでしょう。
そして、町の風景も詳細に描いているので、見どころは満載の絵だと思います。
心を和ませてくれる一冊です。