2〜3年前から、
ニュースなどで、「チバニアン」って言葉を聞くようになりました。
「地磁気の逆転」って言葉がキーワードみたいだけど、
なんだか意味がわからない。
子ども向けの本がないかなと思っていたら、
ついに出ました!
子ども向けのチバニアンに関する本!!!
地質に興味があれば、高学年から。
著者の方は、茨木大学理学部の教授。
千葉セクションをGSSPに認定してもらうためのチームの代表者。
GSSPとは、
「ある時代と、そのひとつ前の時代との境目が、
科学的に見て世界一よく保存されている地層」のこと。
GSSPに選ばれれば、その時代の名前をつけることができます。
チバニアン=千葉時代。
決まれば、時代の名前が、初めての日本名になるのです。
2013年から、イタリアの2地域と数年間にわたる争いを展開していました。
イタリアは日本と同じく地震大国で、
77万年の間に海底が陸地になってしまうほど、
激しい地殻変動がある国だそう。
この千葉セクションも、77万年前は海底でした。
おらほの地層はこんなにすごい!という研究成果を出しっこするのですが、
延長戦に次ぐ延長戦の末、
2020年1月、見事に「チバニアン」が承認されました。
46億年の地球の歴史のうち、
77万4000年前〜12万9000年の時代が、
「チバニアン」と呼ばれることになりました。
この時代は地磁気の逆転が起きていいた時代。
地磁気の逆転とは、地球のN極とS極がひっくり返ること。
過去600万年の間で、少なくとも22回確認されているのだそうですが、
なぜ逆転するのかはまだ解明されていないそうです。
地磁気の逆転は、磁鉄鉱のN極の向きでわかります。
後半は著者の岡田誠先生が、
どうしてこの道に進むようになったのか、
子ども時代の話から、
大学や大学院でしてきた研究の話。
そして、チバニアンが、GSSPに認定されるためのチームの代表者になって、
会議で認められるようになるまでの、
それはそれは険しい道のりについて書かれています。
将来地質の研究者になりたい小6の息子、
今年の読書感想文はこの本になりそうです。