働き者のアリィは、忙しさを理由にイモムーの誘いを後回しにしていたことに気づきます。そして、休むこと、限りある時間を大切にすることを知ります。
アリィは何度もイモムーの遊びの誘いを断りますが、それでもアリィがひどいとは思えませんでした。仕事を頼まれたからには、きちんとやりたい。頼りにされると嬉しくて、頑張らなくちゃと思う。そんな気持ちがよくわかるからです。
アリィがあげた石のカケラ、イモムーは初めて届けてもらった贈り物だと喜びましたが、アリィにとっても、初めて仕事以外で届けたプレゼントだったのではないでしょうか。イモムーが蝶になるように、アリィも新しい自分に生まれ変わるような、素敵な予感がします。
イラストは素朴ですが、イモムーにしばらく会えないかもしれないとわかった雨上がりの場面や、あした遊ぼうと約束して帰る月夜の場面は、とても美しく印象に残りました。