絵も文も、あたたかみのある素敵な作品でした。
みんなから「だめじるしシール」をたくさん貼られてしまう木でできたこびとのパンチネロ。
自分に秀でることなんかないと落ち込むパンチネロに、なんだか近頃の自分と少し重ね合わせてしまいました。
そしてシールが体に貼りつかないこびとと出会い、自分のつくりぬしであるエリのもとを訪れます。
つくりぬしエリはとてもあたたかく迎えてくれます。
「ああ なにもかも わかっているよ。いとしい子。
ほかのウイミックス(こびとたち)が おまえのことを なんと思うと かまいわしないさ」
「おまえがわたしの あいをしんじたなら シールなんて どうでもよくなるんだよ」
エリのあたたかい言葉たちが、まるで自分に言われているかのように、じーんと胸にしみました。
行き詰ったり、焦ってうまくいかなかったり・・・
そんなときにそっと開きたくなるような絵本でした。