立ち読み企画で読ませていただきました。
この絵本の主人公は泥棒。
ひとりぼっちで暮らしていて、悲しさも寂しさも知らない冷たい心の持ち主。
ところがひょんなことで盗んだ一つの植木鉢が芽を出しているのに気づいたところから、彼の人生が変わります・・・。
どんな人間であっても、生きるモノへの思いやり、暖かさを感じられる生活の方がやっぱりいいんですよね。
凍てついたどろぼうの心が解けていく様がとても伝わってきます。
このお話は、そこからまた一転するんです。
ラストはかなりショッキングな状態で終わります。
ああ・・・・と思わずため息が出ちゃうようなお話、かと思ったら。
最後のページに救いを見出して。
本を閉じ、裏表紙を見て、そしてまた表紙を見返して。
そうか、そうだったのか。
明るい未来を想像させてくれました。
こうして泣くことができる心を持っていれば、未来は明るい。
いいお話ですね。絵の感じもとてもいいです。
絵本ですが、小さなお子さんというよりは、ある程度大きいお子さん(そして大人の方に)読んでもらいたい絵本です。