ものぐさなじいさんがいました。
来世はのんびりと暮らしたいという願いを、仏さまはあれこれと考えてくれます。
そして、望みにぴったりのものにしてくれます。
それは、他の人にとってもしあわせかと言ったら違うと思います。
私だって、おじいさんと同じものにはなりたくないです。
しあわせは人それぞれなんですね。
高岡洋介さんの絵が、未明の世界に合っていると思います。
最後のおじいさんの、嬉しそうでも寂しそうでもない、でも満足そうなしあわせな表情がいいです。
子どもたちに未明の世界に親しんでもらえる絵本だと思います。
こんな不思議な世界に浸るのも、子どもたちの想像力を刺激するのではないでしょうか。