ページいっぱいに広がる表情豊かな赤ちゃんの顔。
どの表情を見ても、愛らしく、思わず抱きしめたくなる顔ばかり。
娘は、くすくす笑いながら、おねえさんの顔で見つめていました。
私が、「Jもこんなだったんだよ」と言うと、「えっ? こんなにまっかっかな顔してたの?」と、うんちをしているページの顔を思い浮かべながら、照れくさそうに笑っていました。
娘がまだ赤ちゃんだった頃、うんちをするときはいつでも、カーテンの陰に隠れたり、ママが見ていない隙をみて、していたことを話してあげているうちに、私もあの頃のなつかしさでいっぱいになりました。
くしゃみをした顔も、鼻水をたらしている顔も、本当にどんなときだって、心の底からかわいくてかわいくてたまらないと感じていたあの頃・・・きっと無条件でこの子のすべてを受け入れていたんだろうな、と思います。
それが、子どもが大きくなるにつれ、いつのまにか条件的な愛し方に変わっていったのかもしれません。大きくなればなるほど、子どもへの期待も高まり、「これができたら、もっといいのに」とか、自分でも意識しないうちに、無条件の愛を忘れかけていたんじゃないかな、と気づきました。
この子がどんなに大きくなっても、「あなたがとってもかわいい」と思う気持ちを、ほかのどんなことよりも強く持ち続けたい・・・そして、どんなときにも、この子のすべてをぎゅーっと抱きしめてあげられる母親でありたいと願っています。
2分の1成人式を迎える前に、この絵本に出会って、もう1度、原点に立ち返ることができ、とてもしあわせな気持ちに包まれました。