こんな安易な言葉でなんて表現したくないのですが、この本は本当にまずい、そしてやばい…
なぜって、ラストの2ページで大号泣なんです。
何度も読んで、内容もバッチリ頭に入ってるのに、ボロボロ泣いちゃうんです…(:_;)
森の中でひよこ、あひる、うさぎにであったきつね。
彼らを丸々太らせてから、自分のご馳走にしようとたくらんでいた。はずなのに…?
「やさしい」「しんせつな」「かみさまみたいな」きつねのおにいちゃん。
そんな風に言われて、ぼうっとなっちゃうきつね。
今までそんなこと、言われたこともないから。
彼らと過ごしていたある日、きつねの家に狼がやってきます!
きつねは勇気がわいてきて力いっぱい戦った。
こいつらのために戦うんだ!こいつらを守るんだ!
狼は逃げて行き、そして・・・
「そのばん。きつねは、はずかしそうにわらってしんだ。」
このきつねのやりきった顔。
おいおい、おれはお前達を食うために優しくしてたんだぜ。
なのになんだよ、この様は。とでも言っているようです。
そりゃーもー「とっぴんぱらりのぷう」ですよ。うわーん。
この言葉も意味不明なんですが、かなりのインパクトで読者を引きつけて離さない呪文のようです。
そしてこの本のなにがずるいって、文章が明るいし、軽快なリズムで進んでいくところ。
悲しい話を、幸せいっぱいに描いているところ。
とにかく私の号泣ポイントを、グサグサ突いてくるんです。
涙なしには読めません。優しさに溢れた絵本です。