死んだ者は、また生まれ変わるのだろうか?
真偽はともかくとして、
物語の中だけは、そうあってくれたらいいな〜と想う。
なまずのおばさんも、それを信じて、
7年前に亡くした息子の生まれ変わりを探しています。
おばさんの作るお菓子は、なんともしみじみとした味がするのです。
あとでわかりますが、これは息子が好きだったお菓子。
作る人の思いが、料理に反映するっていいますが、
まさに、その通りなんですね。
「なくなくせんべい」・・・最初は、変な名前って思ったけれど、
お菓子の名前は、きっとおばさんの気持ちも乗せて、
売られていたのでしょうね。(他は、どんな名前があるのか知りたかったな)
客の顔をじろじろみたり、
馴染みの客には冷たく、初めての客には目を輝かせるおばさん。
物語を読み進めていくと、原因がわかります。
息子のことを語りだすくだりから、
切なく悲しい気持ちになっていきましたが、
きつねの優しい思いやりのお陰で、少しすくわれた気がします。