大好きなレオ・レオニ+谷川俊太郎の本です。
このシリーズ、実は、谷川さんの解説を読むのも好きです。
彼が、ほんとにレオ・レオニが好きだということが伝わってきます。
この本は、色鉛筆で描かれているようです。
シンプルな水彩画とは違い、隅々まで丁寧に色が重ねられています。
さかなの想像シーンは、見ているだけで楽しくなってきます。きらきらしていて、憧れの気持ちが伝わってきます。
同じ池にいる小魚とおたまじゃくし。
おたまじゃくしは、カエルになってしまうのですが、まるで、今で言う「かちぐみ・まけぐみ」を想像してしまいます。
でも、陸に上がることで、初めて自分の住んでいた水中の美しさ、すばらしさを知ったのです。
人をうらやましがっているだけでは、ダメ。
そんなことを痛感させられる絵本です。
さかなは、
「なにがおころうと よのなかをみてやるんだ」
と強く決心し、陸に上がるのですが、その勇気があってこそ、新しい発見があったわけです。
失敗に終わったけれど、その勇気もすばらしいです。
大人が読んでも深く考えさせられます。
幸せを感じながら、精一杯生きて生きたいものです。