表紙の、主人公“みほちゃん”のいたずらな顔から、
何かやらかしてくれそうな期待感がいっぱいで、図書館で
見つけて思わず手にしてしまいました。
昭和51年発行と非常に古く(紙芝居ならもっと古いものも
ありそうですが)、まず変わっているのは、読み手側にある
今読んでいる場面の小さな絵が、手書きの簡単なイラストで、
一瞬手抜きかとも思ったのですが、この頃の作品はこういうもの
なのでしょうか。最近カラーに慣れているためか違和感を
感じました。
ストーリーは、はさみが大好きな“みほちゃん”が、
折り紙のいろんな色を丸く切り抜いて遊んでいると、
青色の折り紙がないことに気付きました。
「そうだ!えほんの中からきりぬこう!」と、
絵本の海のページの魚のいないところを切り抜くことにしました。
「えいっ!」
すると海のまん中から“ぞうさん”がのっそり出てきました。
びっくりした“さかなたち”も“ぞうさん”からも文句を言われた
“みほちゃん”。それならと、次のページのジャングルにいる
“ぞうさん”をジョキジョキ切ってしまいました。
すると今度はジャングルの中に突然“電車”が現れて、
運転手も乗客も“みほちゃん”に大ブーイングです。
という具合に絵本の中の世界はてんやわんやになってしまいます。
はたして“みほちゃん”は元通りにできるのでしょうか?
この紙芝居は勿論古いからでもありますが、大勢の人の手垢に
まみれとても汚れていました。(異臭さえ感じるほど‥苦笑)
でも、“裏を返せば”それだけ愛されてきた作品ということ
なんですよね。
ちょうど絵本もはさみや折り紙も大好きな息子にピッタリの
題材で、図書館に行くと何度も持ってくるお気に入りの紙芝居です。