子供達がよく知っているもったいないばあさんが、世界の色んな国々の子供達のお話をしてくれます。
日本で人並みの暮らしをしている私たちには想像もできないような、過酷な状況で生きている子供が、世界には大勢います。
この本に出てくる子供は全員9歳で、我が家の次男と同じ歳。
生まれたときから衣食住が当たり前に満たされて、命の危険や心身ともに孤独を感じた事などないであろう息子たちとは、あまりにかけ離れた生活に ただただ茫然としてしまいました。
聞いた事も見た事もあります・・・テレビで。
もっとひどい話も知っています・・以前別の本で読んだから。
私にも子供達にも「どこか遠い国の知らない子供達の話」です。
観て聞いて読んでも、彼らにしてあげられる事など思いつきません。
可哀そうだと 涙を流すことくらいです。
それでも、知らなければならない・・そんな気がします。
一人で読めるようになるには 小学校高学年くらいからでしょうか。
次男はまだ3年生。後半の文字の多い説明箇所では、私の補足なしでは 理解するのは少し難しかったようです。
それでも、今年の読書感想文用に この本を選ばせました。
「こんなひどい目にあっている子供達がいて、ぼくはかわいそうだなぁとおもいました」と、そんな程度の感想でも、今は良い・・。
同じ地球上で起こっている悲惨な問題を、子供ながらにでも理解し知っていて欲しいから。
日本の豊かさは、勤勉と小さな頃からの教育の賜物だと私は考えます。
あまりに豊かになってしまったが故、「もったいないこと」をしていないか・・。
手軽に読める作品ではないのですが、小学校中学年以上のお子さんなら、一緒に考えるいい機会になるのでは、と思います。