手に持った時、何?何?この表紙のふっくら感は?まるでアルバムの表紙のような感覚。
開いて、見返しのスクリプル(かめのぬいぐるみ)の落書きの可愛さにしばし見とれていました。
そして、扉絵のおもちゃ箱から笑い声が、・・・。
いっぱいおもちゃを持っているイザベラちゃん。
でも、その部屋にはすっかり忘れられたおもちゃたちもいたのです。
そのおもちゃたちは、鍵付きの箱の中に入れられていました。
きっとイザベラちゃんのお気に入りだったに違いありません。
なのに、イザベラちゃんは鍵をなくしてしまって、以来箱は開けられていないのです。
読者は、その箱の中のおもちゃの秘密の毎日をのぞけちゃうんです。
アイドルになりたいおんどりのルーファス。
落書き大好きのかめのスクリプル。
片想いをしている・・・。
みんなとても個性的で可愛らしい。
そしてこの箱の中の生活を楽しんでいるようです。
ある日、イザベラちゃんがなくした鍵を持って、部屋に走り込んできてガチャガチャとおもちゃ箱が開けられました。
お茶に呼ばれ、一階へ降りたイザベラちゃん。
おもちゃたちは、箱を飛び出し、・・・。
イザベラちゃんが目にしたおもちゃたちの行動に、小さい読者さんたちもドキドキワクワクすることでしょう。
フラップ式の可愛いしかけも、この作品をゆっくり楽しめるアクセントになっていると思います。
そうまるでアルバムをゆったりじっくり眺めるように、たっぷり時間をかけて、親子で語り合いながら読める絵本だと思います。