目を引く真っ赤な表紙に、くまのぬいぐるみ。
娘は、可愛いくまちゃんのお話と思って、借りたようです。
内容は、児童虐待を受けた者の心の傷について描かれています。
真っ赤なページに描かれたくまのぬいぐるみが
ページを繰るごとにめちゃくちゃに壊れていきます。
そして、虐待を受けている者が感じる、引き裂かれる自分というものが
白と黒の文字で、表現されています。
この本は、こども向けではないです。
娘はよくわからなかったのと、無残なぬいぐるみの姿に
二度と読むことはありませんでした。
虐待は、受けている最中はそれを「虐待だ」と自覚している人はいないと思います。
そして、大人になったから、じわじわと自分がされたことの事実を受け止めるのです。
私もその一人なので、複雑な気持ちで読んだ一冊です。