おじいさんは、海の上のうちに住んでいます。
その家は、水位があがるとともに、上へ建て増し、建て増ししながら出来てきた家。
これは、やはり、地球温暖化の影響なのでしょうか?
おじいさん、ひょんなことから、海へもぐることとなり、自分たちが、築いてきた家を見ながら、そこですごした時のことを思い出します。
まだ、そこが水ではなく、陸地だったころのこと。
小さいころよく遊んだ場所。そして、結婚し、子どもが生まれ、子どもとすごし、子どもは大きくなり、自分はそれとともに年を重ねる。
小さな出来事の積み重ねの毎日だけれど、どんな人生にしても「人に歴史あり」です。
これは、子どもというよりも、むしろ、大人むきの絵本でしょう。
「つみきのいえ」という題名。人の一生も、この家のように、1つ1つ積み木を積み重ねていくようなものでしょうか。
いずれは、水に沈んでなくなってしまうだろうおじいさんの家を少し寂しく思いながら、かたすみにさいたタンポポの花が、未来につながっていくようで、温かい気持ちにさせてくれます。