この絵本は、巻末に作者さんが
「幼稚園で子どもたちが遊んで(生活して)いる様子をそのままに、
ありに置き換えて創作したお話です」と書いていらっしゃる通りの話
です。
正直言って、絵本の命である“絵”が上手ではありません。
まるで、小学生が描いているのでは?って思えてしまうくらいです。
下書きの線まで残っています。
でも、何が面白いかというと、本当に幼稚園での一日がそこに
まさに書いてあって、他の子達がみんなで「はないちもんめ」で遊んで
いるのに、2匹のありだけが、ずーっと「なべなべそ〜こぬけ」をしているところ!、
悪者が出てきて、おまわりさんが出てきて、そして最後に正義が勝つけれど、
みんな仲良し... という、まさに幼稚園児の世界全開がとっても微笑ましく、
年少の息子と絵を見ながら、妙に楽しくなって読んでいます。
幼稚園が大好きな幼稚園生に、是非、お薦めです。
お子さんとのコミュニケーションが取れる本だと思います。
何年経っても、子供の世界がここに書いてある、平和であることを
望みます。